肥料の基本
☆肥料の基本
・ひとことまとめ
米ぬか+その半分の油かすでほとんどの栄養は取れる。
有機肥料は長く効いて土を肥やし、化学肥料は即効性があるが土はやせる。
まず、肥料には動植物が原料の有機肥料と、白いつぶが有名な化学肥料があります。
有機肥料は米ぬかなどで未熟なものを使うとコバエが出たり悪臭が出ますが長く効いてフカフカの土にし、化学肥料は臭いや虫の心配はありませんが土地がやせます。
人間ではタンパク質、脂質、炭水化物が三大栄養素のように、植物にもあります。
がそれです。
チッソは葉肥え、リン酸は実肥え、カリは根肥えと言います。
これらが全部バランス良く入っているのは、化学肥料です。
チッソは、植物の茎や葉などの体を作ります。
チッソ分が多い肥料の代表は、油かすです。
なたね油(キャノーラ油)をしぼった搾りかすです。
(マメ科の枝豆、は根に根粒菌という菌を共生させて、空気中のチッソを取り込む為、チッソ肥料は必要ありません。
クローバーや低温でも育つヘアリーベッチといった、チッソ分を供給したり、堆肥として土を肥えさせるために、栽培して土ごと耕して(すき込んで)使う作物もあります。
それを、緑肥と言います。
他にも、育てている間は害虫除けとして、大きくなったら茎をすき込んで肥料として使うソルゴーなどがあります。)
リン酸は、花や実をつけるのに必要です。
花を咲かせる時は、チッソ分を少な目に、リン酸を多めにすると上手く行きます。
リン酸が多いのは、米ぬかです。
ニワトリやブタが原料の骨粉も使われていますが、狂牛病で肉骨粉が原因となってから、あまり使われなくなりました。
カリは、根を張るために必要です。
リン酸が多いのは、草木灰です。
同じように、骨となるカルシウムなどのミネラルも必要です。
植物だと
マグネシウム、カルシウム、酸素、水素、炭素、硫黄です。
体の調子を整えるビタミンCなどのビタミンも必要ですね。微量に必用なものです。
植物だと微量に必用なのは
鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、同、塩素です。
白いつぶの化学肥料だと、栄養分が偏ってしまう事が多いですが、
例えば油かすのような有機肥料には、微量元素もバランス良く含まれています。
無くなると、葉っぱが黄色くなって育ちが悪くなったり、根の生育が悪くなるなど、いい事はありません。
(さらに、最近の研究でタンパク質を細かくしたアミノ酸を、根から直接吸収できる事が分かりました。
効きやすい野菜、効きにくい野菜はあるのですが、有機肥料はアミノ酸が豊富なので野菜の生育を助けて丈夫にします。
「冬野菜には堆肥が効く」という昔からの言葉があるのですが、
冬野菜のにんじん、ホウレンソウ、チンゲンサイは有機栽培の方が育ちが良くなります。)